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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
線上閱讀福沢 諭吉《福翁自伝(ふくおうじでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 209,912 字 · 402 頁
是れは/\どうも仕方がない、今まで数年の間、死物狂いになって和蘭の書を読むことを勉強した、その勉強したものが、今は何にもならない、商売人の看板を見ても読むことが出来ない、左りとは誠に詰らぬ事をしたわいと、実に落胆して仕舞た。けれども決して落胆して居られる場合でない。彼処に行れて居る言葉、書いてある文字は、英語か仏語に相違ない。所で今世界に英語の普通に行れて居ると云うことは予て知て居る。何でもあれは英語に違いない、今我国は条約を結んで開けかゝって居る、左すればこの後は英語が必要になるに違いない、洋学者として英語を知らなければ迚も何にも通ずることが出来ない、この後は英語を読むより外に仕方がないと、横浜から帰た翌日だ、一度は落胆したが同時に又新に志を発して、夫れから以来は一切万事英語と覚悟を極めて、扨その英語を学ぶと云うことに就て如何して宜か取付端がない。江戸中に何処で英語を教えて居ると云う所のあろう訳けもない。けれども段々聞て見ると、その時に条約を結ぶと云うが為めに、長崎の通詞の森山多吉郎と云う人が、江戸に来て幕府の御用を勤めて居る。その人が英語を知て居ると云う噂を聞出したから、ソコで森山の家に行て習いましょうと斯う思うて、その森山と云う人は小石川の水道町に住居して居たから、早速その家に行て英語教授の事を頼