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Japanische Klassiker mit Furigana

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パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme

Aozora Bunko

」兄さんにたのむのが安全らしい。僕には、ケチなところがあるようだ。

風いまだ強し。

一月六日。金曜日。

晴れ。寒気きびし。毎日、決心ばかりして、何もせぬのが恥ずかしい。ギタが、ますます巧くなったが、これは何も自慢にならない。ああ、悔恨の無い日を送りたい。お正月は、もういやだ。のどの痛みは、なおったが、こんどは頭が痛い。なんにも書く気がしない。

一月七日。土曜日。

曇。ついに一週間、無為。朝から、ひとりで蜜柑をほとんど一箱たべた。てのひらが黄色くなったようである。

恥じよ! 芹川進。お前の日記は、ちかごろ、だらしがなさ過ぎるぞ。知識人らしい面影が、どこにもないじゃないか。しっかりしなければならぬ。お前の大望を忘れたか。お前は、すでに十七歳だ。そろそろひとりまえの知識人なのだ。なんというだらしなさだ。お前は小学校時代に毎週、兄さんに連れられて教会へ行って聖書を習ったのを忘れたか。イエスの悲願も、ちゃんと体得した筈だ。イエスのような人になろうと、兄さんと約束したのを忘れたか。「ああエルサレム、エルサレム、予言者たちを殺し、遣されたる人々を石にて撃つ者よ、牝鶏のその雛を翼の下に集むるごとく、我なんじの子どもを集めんと為しこと幾度ぞや」