Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme

Aozora Bunko

2

」いよいよ妙だ。

「僕は豚のしっぽなんて事は言いません。」

「わからない人だね。」かっぽれは、少し凄くなった。「かりにお前さんが、豚のしっぽと言わなくたって、こちとらには、ぴんと来るんだから仕様がねえじゃないか。馬鹿にしなさんな。大学生だって左官だって、同じ日本国の臣民じゃないか。よくもおれを、豚のしっぽみたいに扱いましたね。おれが豚のしっぽなら、お前さんは、とかげのしっぽだ。一視同仁というものだ。おれには学はねえが、それでも衛生を尊ぶ事だけは、知っているのだ。人間、衛生を知らなけれゃ、犬畜生と同じわけのものなんだ。」

何が何だか、さっぱりわけのわからない口説になって来た。

2

固パンは一向それに取合わず、両手を頭のうしろに組んで、仰向にベッドの上に寝ころがった。度胸のある男のように見えた。かっぽれは、ベッドの上にあぐらを掻いて、からだを前後左右にゆすぶり、腕まくりするやら、自分の膝を自分のこぶしでぽんぽん叩くやら、しきりにやきもきして、

「え、おい、聞いているのですか、そこな大学生。まさか柔道を使やしねえだろうな。大学生には時たまあれを使うやつがあるから恐れいる。