Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme

Aozora Bunko

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残念な事だ。竹さんは、もっとしっかりしなければいけない。これがマア坊だったら、どんな失敗を演じても、かえって可愛く、いじらしさが増すというような事もないわけではないのだろうが、どうも、立派な女の、へまは、困る。と、ここまでお昼ごはんの後の休憩を利用して書いたのだが、突然、廊下の拡声機が、新館の全塾生はただちに新館バルコニイに集合せよ、という命令を伝えた。

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便箋を片附けて二階のバルコニイに行ってみると、きのうの深夜、旧館の鳴沢イト子とかいう若い女の塾生が死んで、ただいま沈黙の退場をするのを、みんなで見送るのだという事であった。新館の男の塾生二十三名、そのほか新館別館の女の塾生六名、緊張した顔でバルコニイに、四列横隊みたいな形で並び、出棺を待った。しばらくして、白い布に包まれた鳴沢さんの寝棺が、秋の陽を浴びて美しく光り、近親の人たちに守られながら、旧館を出て松林の中の細い坂路を、アスファルトの県道の方へ、ゆるゆると降りて行った。鳴沢さんのお母さんらしい人が、歩きながらハンケチを眼にあて、泣いているのが見えた。白衣の指導員や助手の一団も、途中まで、首をたれて、ついて行った。