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Japanische Klassiker mit Furigana

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パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme

Aozora Bunko

3

君ノ健康ヲ熱烈ニ祈ル。我輩ノ貧弱ニシテ醜悪ナル文章ヲ決シテ怒リ給ウナ。

3

つくしのあの奇怪にして不可解な手紙に較べて、このほうは流石にちゃんと筋道がとおっている。けれども僕は、読みながら可笑しくて仕様が無かった。固パン氏が、通訳として引っぱり出される事をどんなに恐怖し、また、れいの見栄坊の気持から、もし万一ひっぱり出されても、何とかして恥をかかずにすまして、助手さんたちの期待を裏切らぬようにしたいと苦心惨憺して、さまざま工夫をこらしている様が、その英文に依っても、充分に、推察できるのである。

「まるでもうこれは、重大な外交文書みたいですね。堂々たるものです。」と僕は、笑いを噛み殺して言った。

「ひやかしちゃいけません。」と固パンは苦笑して僕からその便箋をひったくり、「どこか、ミステークがなかったですか?」

「いいえ、とてもわかり易い文章で、こんなのを名文というんじゃないでしょうか。」

「迷うほうのメイブンでしょう?」と、つまらぬ洒落を言い、それでも、ほめられて悪い気はしないらしく、ちょっと得意げな、もっともらしい顔つきになり、「通訳となると、やはり責任がね、重くなりますから、僕は、それはごめんこうむって筆談にしようと思っているんですよ。