Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
竹さん
1
そんなに固くならずに、平然とお聞き流しを願う。竹さんの曰く、
「ひばりとは、いい取組みや。」
それだけである。但し、顔を赤くして言った。以上。
十月二十九日
竹さん
1
謹啓。きょうは、かなしいお知らせを致します。もっとも、かなしいといっても、恋しいという字にカナしいと振仮名をつけたみたいな、妙な気持のカナしさだ。竹さんがお嫁に行くのだ。どこへお嫁入りするかというと、場長さんだ。ここの健康道場場長、田島医学博士その人のところに、お輿入れあそばすのだ。僕はきょうマア坊からその事を聞いた。
まあ、はじめから話そう。
けさは、お母さんが僕の着換えやら、何やらどっさり持って道場へお見えになった。お母さんは、月に二度ずつ僕の身のまわりのものを整理しにやって来るのだ。僕の顔をのぞき込んで、
「そろそろ、ホームシックかな?」とからかう。まいどの事だ。
「或いはね。」と僕も、わざと嘘を言う。これも、まいどの事だ。
「きょうはお母さんを、小梅橋までお見送りして下さるんだそうですね。」
「誰が?」
「さあ、どなたでしょうか。」
「僕? 外へ出てもいいの? お許しが出たの?」
お母さんは首肯いて、