Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
いつまでも坊やじゃねえんだ。」と僕は、姉さんの前に、あぐらをかいて言った。
「まあ。」と姉さんは眼を見はった。
「痩せる筈さ。大病になっちゃったんだよ。きょう、やっと起きて歩けるようになったんだ。」すこし大袈裟に言った。「おい、叔母さん、お茶をくれ。のどが乾いて仕様がねえんだ。」
「なんです、その口のききかたは!」叔母さんは顔をしかめた。「すっかり、不良になっちゃったのね。」
「不良にもなるさ。兄さんだって、このごろは、毎晩お酒を飲んで帰るんだ。兄弟そろって不良になってやるんだ。お茶をくれ。」
「進ちゃん。」姉さんは、あらたまった顔つきになり、「兄さんは、お前に何か言ったの?」
「何も言やしねえ。」
「お前が大病したって本当?」
「ああ、ちょっとね。心配のあまり熱が出たんだ。」
「兄さんが、毎晩お酒を飲んで帰るって、本当?」
「そうさ。兄さんも、すっかり人が変ったぜ。」
姉さんは、顔をそむけた。泣いたのだ。僕も泣きたくなったが、ここぞと怺えた。
「叔母さん、お茶をくれよ。」
「はい、はい。」チョッピリ女史は、ひとを馬鹿にし切ったような返事をして、お茶をいれながら、「どうにか大学へはいって、やれ一安心と思うと、すぐにこんな、不良の真似を覚えるし。