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Japanische Klassiker mit Furigana

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パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「君が平気だって、弟さんが、――」

「僕だって平気です。」と僕は口を挟んだ。

「そうかねえ。」と津田さんは苦笑して、「たいへんな兄弟もあったものだ。」

「どうでしょうか。」兄さんは、かまわず、どしどし話をすすめる。「演劇のいい先生が無いでしょうか。やっぱり、五、六年は基本的な勉強をしなければいけないと思いますし、――」

「それはそうだ。」津田さんは、急に勢いづいて、「勉強しなけれぁいかん。勉強しなけれぁ。」

「だから、いい先生を紹介して下さい。斎藤市蔵氏は、どうでしょうか。弟も、あの人を尊敬しているようですし、僕もやはりあんなクラシックの人がいいと思うんですけど、――」

「斎藤さんか?」津田さんは首をかしげた。

「いけませんか。津田さんは、斎藤市蔵氏とはお親しいんでしょう?」

「親しいってわけじゃないけど、なにせ僕たちの大学時代からの先生だ。でも、いまの若い人たちには、どうかな? それは紹介してあげてもいいよ、だけど、それからどうするんだ。斎藤さんの内弟子にでもはいるのかね。」

「まさか。まあ、演劇するものの覚悟などを、時たま拝聴に行く程度だろうと思いますけど、まず、どの劇団がいいか、そんな事も伺いたいのでしょう。