Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

けんのよんくんし

剣の四君子・日本名婦伝

吉川 英治

Lesen Sie 剣の四君子・日本名婦伝 (けんのよんくんし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.635 Zeichen · 306 Bildschirme

Aozora Bunko

四

と、ぞろぞろ従いて来たり、指さしたり、果ては、小石を投げられたりした。

三戸野の炭焼の子で、於霜という十二、三の小娘がいた。於霜だけは、

「お姫さま、可哀そうだに。――可哀そうなお姫だに」

と、里へ買物の使いに行ってくれたり、自分の親の小屋から、食物を持って来たりして、しまいには余りなついて、迦羅奢のそばを離れない者になった。

「童のきれいな心。ありのままにものを映して見る澄んだ心――」

迦羅奢は、それに習おうと努めた。

また、尼院なので、経文に親しんだ。亡き右大臣信長への供養に、毎日毎日、写経もした。

その信長を討って、一月ともたたない間に、信長の臣、羽柴筑前守秀吉に亡ぼされ、土民の手にかかって、その首は、人通りの多い都の辻に、幾日も曝し物にされていたと聞く――亡父光秀以下の一族のためにも、朝暮、回向の読経をかかさなかった。

それは、山崎の合戦から二年目の――天正十二年の二月だった。

峰の雪が解けそめた頃である。

良人の忠興から、迎えの使者が来た。久しぶりに見る塗駕籠であった。家臣も侍女も、表向きに従いて来た。

迦羅奢の境遇が秀吉の耳にはいって、