Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんせい

新生

島崎 藤村

Lesen Sie 新生 (しんせい) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.815 Zeichen · 663 Bildschirme

Aozora Bunko

自分等は罪で罪を洗い、過ちで過ちを洗おうとした、その結果として互に独身をちかったと書いた。節子には最早家庭の人となる望みはなかろうと思うと書いた。彼女の願いは、覚束ないながらも静かな宗教生活に入ることにあるだろうと思うと書いた。自分はすこしも彼女を拘束する考えは持たない、彼女の前途に幸福あれかしと願うの外はないと書いた。今になって見ると自分の為たこと考えたことは、帰国当時の心持からは大分隔絶れたものであるが、しかし自分としてはこれより外に道の歩みようが無かったと書いた。猶、今日までの通り節子の生活は自分の方で保証する、それを自分の責任とも考えると書いた。それには輝子の手を煩わすなり、為替に託するなりして、送金したいと思うと書き添えた。

復た復た岸本は筆を擱いて嘆息してしまった。複雑し矛盾した心の経験は到底こんな手紙に尽しようが無かった。

百十八

渋谷の輝子は岸本の方から送った手紙を谷中まで届けに行った帰りだと言って、愛宕下の下宿へ立寄った。

「浦潮の姉さん」

何事も知らない子供等は無邪気な声を掛けた。輝子は「渋谷の姉さん」としてよりも未だ「浦潮の姉さん」