Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんせい

新生

島崎 藤村

Lesen Sie 新生 (しんせい) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.815 Zeichen · 663 Bildschirme

Aozora Bunko

二十五

その心から言えば、彼は兄にも詫び、嫂にも詫びなければ成らなかった。意外にも再び兄の無事な顔を見た最初の時から彼はその心を抑えられるように成った。「お前はもう何事も言うな」と兄の眼が強く物を言った。しかし、それは岸本の本意では無かった。もとより彼は兄夫婦に詫びなければ成らないと思った。それから、自分のためにあれほどの深傷を負わせられながら、しかも彼女自身何等の償いを求めようとする気色も無いような節子に対しては、誰にも勝して詫びる心を実際に自分の身に表さねば成らないと思った。

二十五

長い旅から帰った巡礼のようにして留守宅の敷居を跨いだ岸本は、漸くのことで自分の子供等の側に休息らしい休息を見つけるように成った。訪ねて来てくれる客も多く、誰を見ても逢いたいと思う人ばかりで、帰国後は思ったより多忙しい日を送ったが、その中でも彼は泉太や繁をそれまでに大きくしてくれた人達への礼奉公を志した。彼は自身の力に出来るだけのことをして、不遇を憤り忍んでいるような兄や、ちょいちょい愚痴も出る嫂や、年とった祖母さんなぞを慰めようとした。兄の気象として、うんと大きく邸を構えるか、さもなければどんな侘しい住居にもじっと我慢するか、どちらにしても中途半端なことが出来ないようなところから、家の垣なぞが荒れ廃れても唯それは人の見るままに任せ