Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

てもこれを是とし、自分が承引しかねる場合にはまったくこれを異論なるかのごとく咎むるは、その害の及ぼすところ広くかつ大きい。

願わくは説が違ったときは、はてな、己れの考えとは違うが、一たびはその意見を聞こう、正邪の判断を下す前に一応は取調べもし、耳を傾けもするだけの度量が欲しい。少しく自分の説と異なればただちに曲学阿世だとか、俗論だとか売国的説だとか異端だとか議論はそっちのけにして、論者の動機やら人格までをかれこれ言うようなことは、度量の狭きを示すと同時に、進歩する余地なきことを自白するのである。

前にもいった通り、説は成るたけ違うのが面白い。今日まで学問の進歩は種々の異なった説から、互いに討議し批評して得た結果にほかならぬ。昔は異説あると宗教の教えに背くとかあるいは国家に危険なりとして圧迫を加えた。その時代は人知の最も進まぬときである。ちょっと聞いて自分の心にはなはだ嫌に思う説でも、一応は聞くだけの度量を養うことを力めたい。さらに力めたきことは自分の嫌いと思う人の説なり行動なりを、冷静に客観的に考える心を養いたい。

昔より私なしという言葉は公平なる態度を現すに用いられるが、無私というは狭い量見のない、己ればかりが正しいのでない、また己れの利益のためでないという意味である。