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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

人生を甘からしむる心がけ

人生を甘からしむる心がけ

今まで述べたくだくだしいことを約言すれば、冒頭に掲げた米人の言うごとく、おのおのが潔よい愛情から起算して、(親なり妻なり子なり、最も自分に近いゆえに最も自分に親しい情合いに基づいて)己れの日々の事務を怠らず、百姓は百姓、商人は商人、教師は教師、役人は役人と己れの預っている職務に忠実にして、なおかつ思想は高く俗界を超越して、商人が金を造っても金を目的とせず、農家が肥料を施しても収穫以上に目的を置き、教師が教場に出ても志を遠きに着け、役人が執務するに、俗務のために没却されない、すなわち一言に縮めると、吾人が人格としてまったく世を隔れた思想をいだくと同時に、常に世に対してはいかなる俗務といえどもこれを尽し、わが輩のたびたびいう垂直的関係と平面的関係との調和を始終図って行けば、つまらぬ務めにも深い意味のあることがわかり、また深い意味のある思想がいわゆるつまらぬことにも顕れて、もって人生の味がはなはだ甘きをなすものである。

「軒冕(高貴の人の乗る馬車)の中におれば、山林の気味なかるべからず。林泉(田舎の意)の下に処りては、須らく廊廟(朝廷)の経綸を懐くを要すべし」