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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

最大侮辱を最大敬礼とした誤訳

幕府時代に使節が始めてヨーロッパへ派遣されたことがある。

髪をチョン髷に結い、裃を着け、二本さし、オランダへ行った。これよりさき、外国で日本人が来るそうだ、毛が頭の半分だけ生え、その毛がつっ立っているそうだ。これは見ものだというので、子供も女も寄り集まって見に出た。使節の一行は幾台かの馬車をつらねてホテルから宮廷に拝謁に出かけた。何万という人々は沿道に立って異様な装した日本人を見、ぞろぞろとそのあとについてゆく。なかには吹き出すもあれば、あらゆる侮辱を使節に加うるもあった。おそらく日本の侮辱法の最大なるものは「尻をまくって叩く」ことであろうが、西洋ではこの方法を実行することができない。そのかわりに双手を開いて鼻の前にならべて人を遇する侮辱法がある。日本人にはおかしくもなんとも思われぬが、西洋人はこれをもって極端なる侮辱の方法と見なし、無礼の極とし、日本人が尻をまくって人を侮辱すると同じくらいの程度とみなしている。

使節が馬車に乗って行くと、両側の子供らが鼻の前へ手を当てワイワイいっている。使節はなんのことやら合点が行かぬので、通訳官にだたすと、

「あれは日本でいうと三拝九拝にあたる、あの子供はあなた方に最敬礼を表しているのである」