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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

第十七章 実業を精神化せよ

米国実業家の人生観

我々も、よし富豪者にあらずとも、また一方、労働者にあらずとも、お互い所有する財産あるいは所得がいかに僅少であっても、その用法については大いに思慮を要することで、金を路傍の土芥のごとくみなすのはいかにも欲がなく潔よく聞こえるが、また丁寧に考えると金は決して己れの物ではない。社会共有のもので、自分の懐に入っている間とても、なお一時社会から預ったようなものである。いわば依託金のごときものであるからして、これを無意味に浪費しすなわち土芥同然に取り扱うことははなはだ怪しからんこととも言える。あえて言葉咎めをするの意ではないが、金を土芥視するのも宝珠視するのも、要は人として金に対していかなる態度を保つかにあるから、物件所有者の精神いかんを明らかにして、初めて決すべきものであると思う。すなわち金銭財産を精神化するにあらざれば、社会の安寧進歩は覚束ない。昭憲皇太后の御歌に、

持つ人の心によりてかはらとも玉ともなるはこがねなりけり

第十七章 実業を精神化せよ

米国実業家の人生観

かつて米国フィラデルフィアにいたころ、資本額二百万円ばかりの中ぐらいな合資会社の社長をしておる四十五、六歳の男と親しく話をする機会があって、いわゆる拝金国の米国の実業家にもかくのごとき考えの者があるか、否一歩進めてこの国の実業家の中に少しく品のよい者