Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
人の性質上の表裏
表裏の区別を全然無視せんとて、会社なり役所なりに出勤するに綿袍を着て行き、夏の日に真裸で行くものはあるまい。かくのごときは物に表裏あることを弁えぬので、かえって世の秩序を紊すものである。
世にはとかく、天真爛漫などと称し、世に行わるる作法に反するをもって快しとするものがある。かかる人は我は表裏なしと誇り、無礼な挙動を振舞って得意がるが、これは表は善で、裏は悪なりという前提に捉われたるより起こる誤解であって、幽明の区別を論ずる者が、幽とか暗とか称すれば、それだけで悪感をいだき、明といえばそれだけで善良と信ずるに等しい。しかし暗夜は暗夜の徳あって、孟子のいわゆる「夜気」は暗黒の賜である。古の学者の言に、「好悪の良は夜気に萠す」と。
人の性質上の表裏
しからば表は礼儀、裏は礼を省いた意味とし、家にあるときも、裏でなく表でいたとしたらどうであろう。聖賢と言わるる人は家にありて、言葉遣いも苟くもせず、「男女七歳にして席を同じゅうせず」の主義で、七歳以上は自分の娘でも同座せず、しかして早朝より裃をつけて四角四面に端座しているか。かくのごとき人がはたして理想の人であろうか、かかる人を父とした者は真に不憫なものであり、また父たるその人もゆるりと寛ぐ場所も時間もなく、さなきだに重荷を荷う人生において、かかる態度は重荷の上に