Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
女なる言葉に含まれた道徳的意味
しかるにこれに反し、
「どうせ人間だもの、このくらいのことをするのは当然だ」
という口調を放つときは、神ならぬわれわれは肉も血もあり、多くの弱点を備うるものなれば、時にこれしきの罪業をするのは免れぬと、半獣性の欠点に富めることをいいあらわすに用いられる。かくのごとく人間といえば上は神、下は獣類のあいだに介在するものであるから、両者の性質を兼備し、自分の勝手で都合よきほうに較べ、ある時はみずから尊者の敬称を甘んじて受け、またある時はみずから野卑と称するほど謙遜る。信玄の歌に、
人多き人の中にぞ人ぞなき、人となれ人、人となせ人
とあるは、ある人の歌に、
人はたゞ人とならねば人ならず、人となれ人、人となせ人
とあると同じく「人」なる観念を二つにしていることが明らかである。すなわち「人」なる字が善悪の二様に用いられている。
女なる言葉に含まれた道徳的意味
この人間のうちには男もあれば女もある。しかして「女」なる言葉はその用うる場合により、「人」の場合と同じく、善悪両様の意味を別々に含ませている。むろん男のことを「女らしい」というときは、十に八、九まで誹謗する意旨であるが、しかし女自身に使用するときでも、おもしろからぬ意味を諷することはしばしば見るところである。