Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

理想の翻訳を誤るものが多い

といった。そこで日本の使節もよいことを聞いた、小笠原流にもない礼法を学んだと喜び、いよいよ宮廷に達し拝謁するとき、使節は玉座の前でみな手を鼻に当てた。陛下は大いに驚き、自分に侮辱を加うるのはなはだしきものであれば、ただこのままには棄ておかれぬ、そもそもこの儀はなにごとなるかとかたわらなる通訳に問われた。すると通訳官はこれが日本の最敬礼でありますといった。陛下もなるほどそうか、それでは朕も遠来の大使を遇するに最敬礼をもってせんといわれ、使節も陛下もともに侮辱を最敬礼と心得て実行されたという話がある。

通訳というものはこういうこともできる。僕はこの話を思い出して一人で笑い出すことがある。笑うとともに思いあたることがある。すなわち理想を実行に翻訳するにあたり、翻訳を間違えたり、あるいは故意に曲解して実行することは、いまのオランダ語の通訳官と一寸一分も違わぬことがありはせぬか。

理想の翻訳を誤るものが多い

たとえば男女の心中のごとき、二人が夫婦になるのを理想とするが、不義の交際は親も許さず世間も認めぬ。この世で晴れて一緒になれぬなら、むしろあの世で蓮華の上にということになる。