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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

第十三章 広く世を渡る心がけ

好き嫌いと善悪とは違う

近ごろ世間に海軍とやら本願寺とやら何々党とやらに関して、種々面白からざる表裏ばなしを聞くが、罪は悪むべきも、その関係者の人については、慈悲の心をもって当たりたい。いわんや吾人は平素交わる人々について、図らざる事を見、予期せざる事を聞くこと少なくない。そのつど友人の心事や性格を疑うごときは不見識のはなはだしきものなれば、つねづね、なにものにも表と裏と、外と内と、皮と肉との別あるを心得ておきたい。

第十三章 広く世を渡る心がけ

好き嫌いと善悪とは違う

子供が事柄について判断を下すを見るに、事の曲直、物の善悪をそのままに見ることはほとんどなく、たいがい頭から好き嫌いという立場から判断する。また普通の婦人を見ても同じことで、自分の好きなことならばただちにこれを善きものと思い、自分の嫌いなものならばすなわち悪いとみなす。「もちろん悪いとは知っていますが、どういう因果でありますか、これが私の嗜みです」ということは、常に聞くことなるも、かくのごとき申し訳は人に対し遠慮斟酌する言葉に過ぎぬのである。

「何の因果で」とか、「前世の約束」とかいう句のうちには、すでに自分の好むものは悪であり、己れの嫌うものこそ善である、またその順序を顛倒して善なるものを自分は嫌い、悪なるものを自分は好むということを認めたもので、これは心の主観的