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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

ゆえに何か大きな響のよい言葉を用いれば、己れを忘れて飛び上がる連中がはなはだ少なくない。たとえば仁義のために死するとか、国家の責任を双肩に担って立つとか、邦家のためには一身を顧みず、知遇のためには命を堕すとか、その他数多くの catchword のためにその用語の内容や真の意味を一時忘れる者がはなはだ多いのみならず、一身の上についても、実に詰まらぬことに逆上する傾向が多いことを目撃もし、また恥ずかしながら自分が経験したことがたくさんある。

たとえば永く浪人しておった人が、仕官の途につき久しぶりに金を手にすると、金満家になったような気がして、一月分の月給で友人を招いて一晩に飲んでしまう。来月分も来々月分も飲んでしまって、招待したお客の追従言葉を聞いてますます得意になって、しばらくたつうちにかえって一身およびその位置に対して不名誉を来たしてしまうことは、わが輩知人のうちにも折々見た。あるいは会社員であると社長さんから大いに信頼のお言葉を頂戴するか、役人であれば上官から重大な秘密を洩らされでもすると、俺より信用厚き者はないような気がして、すぐにその態度が変わり昨日まで同僚交際であった者を急に見下したり、にわかに傲慢尊大になる場合も僕はしばしば見た。