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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

「田舎の一升は江戸でも一升」

というわけにはゆくまい。僕もまた幾ぶんかそう思うけれども、二十歳の者なら二十歳の一人前並みであるか、丁稚奉公の職にあるものならば丁稚の一人前のことをなしたか、一国の宰相なら宰相として一人前の仕事をしたか。こういうように一人前なる意義をせまく取りてこの問題を解決せんとすれば、恐らく各自に解決が出来ると思う。しかしいかなる問題もこれを根本的に解決することは容易ならぬことである。ゆえに根本的でなくとも、一時的の解決にてもよかろうが、とにかく幾らか安心の出来るだけの解決はしたいものである。

自分は果たして一人前の仕事をなしたかというのと、自分は果たして一人前の人間であるやということとは、二つの問題であって、もちろんそのあいだに少なからざる差違がある。今しばらく仕事について愚説を述べてみよう。

一人前の仕事という分量は何人が定めるのか、これをきわめて具体的にわかりやすく譬えれば、学生の身なれば一日の一人前の仕事は授けられた学科を習得し、点数は百点に達しなくとも、七十点も取れれば一人前とみなされるであろう。商売人であればその日の取引を残らず結了することであり、一家の主婦なれば一日のあいだに為すべき掃除なり料理なりその他夫に対する義務、子供に対する世話をも首尾よく為しとげることであろう。