Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
柔道四段が尻端折して障子にはたきをかけ、俊雄君は、あの珍らしい顔を、淋しそうにしかめて、おさかなを焼いている図は、わるいけど、想像してさえ相当のものである。気の毒だ。姉さんは帰ってやらなければならぬ。何も原因は無い、という事だが、あるいは何か具体的な重大な原因があるのかも知れぬ。そんなら、みんなでその原因を検討し、改めるべきは改めて、円満解決を計ったらいいのだ。どうも、誰も僕に相談してくれないので、実に、じれったい。事の真相さえ、僕には何も報告されていないのだ。僕は此の事件に就いては、しばらく傍観者の立場をとり、内々、真相をスパイするように努めようと思う。僕の考えでは、どうも、チョッピリ女史が、くさい。かれを折檻したら、事の真相を白状するかも知れぬ。そのうち一度、チョッピリ女史のところへ、何くわぬ顔をして偵察に行ってみよう。かれは自分が独身者なもんだから、姉さんをもそそのかして、何とかして同じ独身者にしようと企てているのに違いない。鈴岡さんだって、悪い人じゃないようだし、姉さんだって立派な精神の持主だ。かならず、悪い第三者がいるに相違ない。とにかく事の真相を、もっとはっきり内偵しなければならぬ。