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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

ああした恐しい目に逢った人の誰もが迷信家になり易いと同じように私もその時から深い深い迷信家になったので御座います。そして、私が生きて平岡の一家を再興するためにはどうしても妹の唖であることを世間へ知らすまいと決心したので御座います。そして鬼頭さんにだけは一家の秘密を打明けて私の希望を述べ、鬼頭さんもその身が前科者であることを打あけられて、私たちは兄弟の約を結んで一しょに暮すことになりました。幸いに私は沢山の金を持ち出して居ましたから、三人は一と先ず渋谷へ避難し、妹の秘密が知れそうになる度毎に転居して、一方、両親や召使いたちの行方をたずねましたが、どうしても知れませんでした。

かれこれするうち、ここに意外なことが始まったので御座います。一口に申し上げるならば妹は鬼頭さんに熱烈な恋をしたので御座います。そしてとうとう二人は割りなき仲になりました。

ところが、震災後間もなく私の身体にも大変化が起りました。それが震災当時に受けた心身の打撃のためであるか、どうかわかりませんけれど、男性であると信じて居た私に、突然月経が始まったので御座います。私が女だと知ったときの驚きは到底筆には尽せません。