Japanische Klassiker mit Furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
「実はこうなんです」と、丑村刑事は興奮して語りつづけた。「今朝早く、私は大平家をたずねて、老婆よねに逢って、この頃中、主人をたずねて来た人をよく思い出してくれと言いましたところ、よねは暫らく考えて居りましたが、四五日前の夜古泉堂という古本屋がたずねて来たと申しました。昨日の朝戸針さんの御買いになった書物についてたずねに行ったとき、どうも少し様子が変だったことを思い出して、とりあえず古泉堂へ行きますと、驚いたことに、戸がしまって居りました。附近の人にきいて見ますと、これまでこうして戸を閉てて古本を仕入れに出かけるのは折々のことで、最近は娘さんが帰って居て、こういうことはなかったが、娘さんがまた何処かへ行ったので、古本仕入れの為に戸をたてて出かけたのだろうと教えてくれました。少し怪しいとは思いましたけれども、家宅捜索の許可は得て行きませぬでしたから、そのまま私は大平さんの勤めて居た会社へ行って色々たずねましたが、これという手がかりは得ませぬでした。今、戸針さんの御話で、一昨夜古泉堂の老人が大平家をたずねたとすると、ことによると逃亡したのかも知れません。