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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

それは一つには、信之の淫蕩な性質が然らしめたのでもありますが、又一つには友江さんの容色が日に日に衰えて行ったからでもあります。いう迄もなく、その恐しい病気のために※(感嘆符二つ、1-8-75)

皆さんは黴毒の二期、三期の患者の世にもみじめな姿を御存じですか。感染してから半ヶ年も過ぎた頃には、顔から身体中に種々の吹出ものが出ます。脣の色は蒼白くなって、口中は石榴のようにただれます。それのみならず、ことに女にとって一ばん恐しいことは、髪の毛が束になって抜けることです。一櫛ごとにはらはらと、いや、はらはらどころか、こっぽりと抜けて来ます。皆さんは義太夫の「四ツ谷怪談」の文句を御承知でしょう。女主人公のお岩が、毒薬をのまされて、にわかに顔がはれ上り、髪の抜け落ちるところに、

「しんき辛苦の乱れ髪、びんのおくれも気ざわりと、有合鏡台抽斗の、つげの小櫛もいつしかに、替り果てたる身の憂や、心のもつれとき櫛に、かかる千筋のおくれ髪、コハ心得ずと又取上げ、解くほどぬける額髪、両手に丸めて打ながめ……」

とありますが、本当にこのお岩そっくりの相好といってよいのが、黴毒患者の状態であります。