Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんせい

新生

島崎 藤村

Lesen Sie 新生 (しんせい) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.815 Zeichen · 663 Bildschirme

Aozora Bunko

二人一緒に遊んでいれば終にはよく泣いたり泣かせられたりしながら、泉太が屋外からでも入って来ると、誰よりも先に弟を探した。

「泉ちゃん、皆で今あなたの噂をしていたところですよ」と婆やが言った。「そんなに屋外を飛んで歩いて寒かありませんか」

「あんな紅い頬ぺたをして」と節子も屋外の空気に刺激されて耳朶まで紅くして帰って来たような子供の方を見て言った。

泉太の癖として、この子供は誰にでも行って取付いた。婆やの方へ行って若い時は百姓の仕事をしたこともあるという巌畳な身体へも取付けば、そこに居るか居ないか分らないほど静かな針医の娘を側に坐らせた節子の方へも行って取付いた。

「泉ちゃんのようにそう人に取付くものじゃないよ」

そういう岸本の背後へも来て、泉太は父親の首筋に齧りついた。

「でも、泉ちゃんも大きく成ったねえ」と岸本が言った。「毎日見てる子供の大きくなるのは、それほど目立たないようなものだが」

「着物がもうあんなに短くなりました――」と節子も言葉を添える。

「泉ちゃんの顔を見てると、俺はそう思うよ。よくそれでもこれまでに大きくなったものだと思うよ」と復た岸本が言った。