Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんせい

新生

島崎 藤村

Lesen Sie 新生 (しんせい) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.815 Zeichen · 663 Bildschirme

Aozora Bunko

二十六

「どうだね、父さんもこれで幾らか異人臭くなって帰って来たかね――」

と岸本が尋ねると、泉太は繁と並んで父の顔を眺めながら、

「異人臭くって厭になっちゃった」

この泉太の人の好さそうな調子が父や弟を笑わせた。

二十六

「でも、泉ちゃんも繁ちゃんも大きくなったね」と岸本は二人の子供を見較べながら、「泉ちゃんの方は、おおよそそれくらいに成ってるだろうとは思ったが、繁ちゃんの大きく成っていたには父さんも驚いた」

「僕と泉ちゃんと並ぶと、背は同じくらいだね」

と繁は泉太の方を見て言った。岸本は自分の前に坐っている二番目の子供が、もう、「僕」という言葉なぞを覚えて使っている子供が、神田川に近い以前の家の方で朝晩の区別もはっきり分らないように「これ、朝?」とか「これ、晩?」とかよく訊いたあの幼い繁であるかと考えると、思わず微笑まずにはいられなかった。

岸本は言葉を継いで、

「父さんが帰って来た時、車の上から繁ちゃんに声を掛けたろう。父さんには直ぐ繁ちゃんだということが分った。あの時、お前は妙な返事をして馳出して行ったじゃないか」

「僕は、父さんだとは思わなかった」と繁が答えた。