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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

使わるる者必ずしも独立を失わぬ

「私は独立を重んじます。旅費などは貰いたくありません」

と立派にいいきった。これを聞いた友人は奇異の思いをなし、青年に、

「君は独立をたいそう重んずるようで、まことに結構であるが、果たして独立の意味が分かっているか。一時旅費を立替えてもらうのが独立を失うと思うはあながち咎むべきでない。それくらいの考えはむしろ持ってもらいたい。しかるにそれほど独立を重んずる君が、すでに二、三日前より毎日二、三時間を費して僕に求むることは、決して独立を重んずる精神とは受取りがたい。君が僕の家に置いてくれと要求する意味は、雨露を防ぐの方法を与え、三度の食事を今後一年二年ないし五年十年とも寄食させよというのではないか。仮りに一年としてもこれを金銭に換算したら君に提供した旅費の何倍かに当たる。少額を受取れば独立を害し、多額を受ければ独立自重の心を害さぬ理由は解しがたい」

と説いたそうである。

使わるる者必ずしも独立を失わぬ

僕は決して先輩の家庭に寄食するをもって独立を失えるものとは言わぬ。僕の家にも書生はいる。この人をもって独立なきものとは思わぬ。なんとなれば書生が家にいることは僕の便利であり楽しみであり、否必要であるゆえ頼んでも家に居らしむる。