Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
心の独立と誤解しやすき考え
「我は実にみずから幸福なものと思う。願わくは殿下もこの繩を除いてはまったく我の如くあられんことを」
といった。この気象は身こそ自由ならざれ心に独立あるものである。
またむかし武田勝頼が三河の長篠城を囲み、城中食尽きもはや旬日を支え得なかった時、鳥居強右衛門が万苦を冒して重囲を潜り、徳川家康に見えて救いを乞い、再び城に帰らんとして武田軍に擒えられ、城に向かい、援軍来らぬと告げよと命ぜられ、送られて城下に至った時、城を仰いで大声に主公の大軍すでに出発したれば来援三日を出でぬであろう、諸君努力せよと叫んだ。ために、身は乱刀雨下に寸断せられたが、心の独立はついに侵されなかった。一指だも動かされぬほど縛られながらも、なお心中に言わんと欲することを敢然として口に出すがごときは、真の心の独立で、百万の敵も彼の口を塞ぐごとはできぬ。いわんや彼の心を屈するにおいてをや。
心の独立と誤解しやすき考え
ただ注意すべきはこの精神を誤解して扶持をくれる人に背き、人に拘わらねば、それが心の独立なりと思うことで、これは疑いもなく間違いである。世には往々にして自分の会社のアラをさらけ出し、はなはだしきは親の罪なり秘密なりを発き、あるいは上官の悪口を言ったりして、それで我が思想の自由なりと思うは、物によるべきことであるけれども、おおいに熟慮