Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
第十章 人生の成敗
米国南北戦争における名将
風俗習慣の中には主義として争うに足らぬものがたくさんある。
佐藤一斎の『言志四録』に曰く、
「寛懐俗情に忤らざるは和なり、立脚俗情に墜ちざるは介なり」
と。この簡単なる一言をもってよく吾人の世に対する関係を尽している。
心の独立を計るに身を世俗より去る必要はない。むしろ世に入り込んで独立の実を揚ぐべきこそ吾人も務めであれ。味わうべきは左の歌である。
山深く何かいほりを結ぶべき心の中に身はかくれけり
座禅せば四条五条の橋の上ゆき来の人を深山木と見て
第十章 人生の成敗
米国南北戦争における名将
かねて米国に遊学していたころから、見物してみたいと思っておったいわゆる南部地方に、四年前しばらく滞在し、かの南北戦争の舞台とも言うべき場所を視察し、また当時、事に当たった人々の子弟に交わって旧事を聞き、またなお今日戦争の傷の癒えない情態を見て、種々なる感想を起こした。経済学者や社会学者・政治家・経世家の眼をもって見たならば、学ぶべき廉が多々あろうと思う。しかし凡庸の眼をもって視察し、平凡の耳をもって歴史を聴く僕のことであるから、やかましい議論はしばらく措いて、いささか個人的の教訓に資すべき事柄を談したいと思う。