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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

物の真価の誤れる計算法

ただ官職を帯びて巡廻するものが、轎夫なきために一歩も進めなくては公務のために憂うべきことである。ゆえに公務のために自分らの労力を提供したのである。

かかることはどこでも稀なることである。台湾においてもまた稀であるから、ことに強く僕の感激を惹起こさしめた。

物の真価の誤れる計算法

ローエルの有名なる詩中に、

「この世の中で受けるもの、得るものはことごとくそれ相応の値段を払わざるを得ない。生まるるときは産婆に手数料を払い、死すときは葬儀屋に桶代を払い、死後遺産を譲れば租税を払う、何ものか払わで済まさるべきものかある。ただ自然の美のみは価なしに得らるる恩恵である。三春の長閑なる、咲く花に囀る鳥は人工のとても及ばぬものばかりで、富者も貧者も共に享けて共に喜ぶ権利は異らない」

と説き、さらにまた、

「この世の悪魔の店にあるものは何ものもみな相応の価があって売買されるが、価なしに得らるるものは独り神のみ」

と叫んでいる。実にその通りである。しかし情ないことには、我々はこの世に生まれてから、人と人との関係において金銭は何らかの報いを払うにあらざれば手にし得られぬものと、脳髄に深く染み込んでいる。