Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
第十九章 言葉の心
名は命名者の心を表わす
感応の力にして鋭敏であるなら、いたるところありがたからざる場所はなく、見る人ごとにありがたからざる人はない。
黒住教の開祖宗忠翁の歌に、
有りがたやかゝるめでたき世に出でてたのしみ暮らす人ぞ一とく
有りがたやかゝるめでたき世に出でてたのしみ暮らす身こそ安けれ
有りがたや心の雲もはれわたりうきよの雲はとにもかくにも
第十九章 言葉の心
名は命名者の心を表わす
『荘子』に「名は実の賓なり」とあるごとく、実は主にして名は客である。言葉も同じく考えの賓、思想の客なりといいうると思う。一方に名などどうでもよいではないかという人があれば、また一方には人は名によりて吉凶ありとて、ことに近ごろ姓名判断など盛んに流行る。しかし名と実とが相伴わねば、とかく誤りをきたしやすいから、名はできうるだけ明らかにしておくに若くはない。
これははなはだ着実な議論であるが、さらに一歩を進めて高い見地よりみれば、老子の言うごとく、名の名とすべきは常の名にあらずである。言語の用は思想を確実に、意志を明らかにさえすれば事が足る。遊ばせ言葉は暇つぶしでかつ煩わしい。言葉はなるべく簡略なるがよいというのも無理ならぬ説なれども、僕の考えでは名も言葉も自ら物や思想の実を現すだけで用の足るものでない。