Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
一年二回の花盛り
一年二回の花盛り
かの哲学的詩人として有名なるブラウニングの句に the last of life for which the first was made とあるが、僕は日ごろこの句の津々たる興味に感嘆する。意訳すれば、
「人生の終り――これぞすなわち深く人生の始めの作られし目的」
嗚呼実に然り。人生の起これる所以のものは終りを完うするにあらざるか、事に始終あり、始めは終りのためにして、終りは始めのためならず、草木の発芽するは花咲き、実を結ぶため、人の生まるるは熟して死するためなれば、幼少青年時代は準備の時代で、人生の目的時代はその後に存すると知れば、青年時代の活気を憧憬するは蝶を花を楽しむに異ならない。なるほど若年のころは花やかなるはいうまでもないが、頭の白きも、額の波も、華化することはできぬであろうか。
俗の諺にいう「老木に花を咲かす」とは不可能なるか。僕は『古今和歌集』のなかにある菊に寄せたる一首を読んで、さすがに菊は長命のシンボルなりと少なからず趣味を感じ、なお老いてもよく菊のごとく老の花を咲かせ、老の香を放ち、老華の若葉に劣らぬを示すこそ、老の身の使命であろう。