Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
とかく譬は不完全であるから言葉だけでみると、僕が単に不熱心たれ、退け、何事にも熱するなというように聞こえるか知らぬが、分別ある読者は僕の真意を味わわれるであろう。
僕のいわゆる折々退け、折々冥想せよということは、単に不精に寝転んでおれ、不精に構えろというのとは大いに違う。また折々という文字が漠としたことである。一年に一回ともとれるし、一日に三回ともとれる。むろん一定の回数や時間をあげることははばかるところであるが、僕自身だけでは平素(ことさら重大なる問題のないとき)少なくとも一日一回、時間の長短をいえば五分以上くらいの程度なれば、いかに忙しい人といえどもかの実行の範囲内にあると思うし、また希わくは一年に一回ぐらい一週間なり十日間なりほとんど俗事を忘るるごとき境涯に入ることができるならば、これに越すことはあるまい。といって必ずしも山深く身を隠せとか、異境に隠遁せよということではない。
おたがいの心の持ちようによっては俗界の中心にあってもほとんど遁世のごとき心境がたもてると思う。われわれにその心がけさえあればいかなる境遇にあっても平旦の気を養う機会のなきはない。