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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし、ここがすなわち智能ばかりでは事足らぬ証拠である。いわゆる鋭敏にして頭脳の明晰なるものは、この事はこうなっているから、こんどはこういうことになろう、さてそうなれば俺はここに処するにいかにせばよきかと案じ出す。

この解決が出来れば物が分かるだけ、それだけ多く臆病気がつく、この解決が出来なければ出来ぬで、またそれだけ多く心配の種子がふえるわけである。しかるにいかに怜悧に物ごとに解決を下しても、未来に属することは、自分の見込み通りに行かぬゆえ、必ず危険の分子が潜んである。すなわち心配の種子が存在する。かくいえば怜悧なるものは必ず気弱でなければならぬという結論に達するらしく思われるが、決してそう一定せるものとは思われない。意志さえ堅固なれば、賢愚を問わず、百難前に迫っても、これを冒して断行する。

かくすればかくなるものと知りながら止むに止まれぬ大和魂

己れの行為の結果が容易ならぬものとは知りながら、なお、「やっつけろ」という強いところが欲しい。この強いところがあれば、いかに怜悧なるものでも、決して臆病とならぬ。ところが一方の意志が薄弱なるときは、頭脳が明晰なれば、先の先までも見えて心配の苦を増し、はなはだしく人を臆病ならしめる。