Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

エクスペリメンターリヌイ劇場で伸子たちにつきまといはじめてから、小僧は一晩じゅう目的に向って努力をした。双眼鏡をもって行って、それはかえして、第一歩の疑惑をといたやりかた。あてっこ遊び。小僧はそういう遊びにことよせて伸子たちの持ちものの検査と値ぶみをしたのだった。素子に、伸子のモ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ードの金側腕時計を見せて、

「これ、にせものでしょう」

と云い、素子から、

「にせものなもんか、本ものだよ」

と云わせた巧妙さ。伸子も素子も、陽気すぎ、その好奇心がうるさすぎるピオニェール小僧に対して決して気を許しきってはいなかった。半分の疑惑があった。素子は、意地くらべをするように書類鞄を椅子の背と自分の背中との間に挾みこんで椅子から動かなかった。伸子だって、ストラスナーヤをまわろうというピオニェール小僧の言葉をしりぞけたとき、あっちに小僧の仲間がいるのかもしれないと思ったのだった。それだのに、結局スーモチカをもたせる始末になった。それは伸子がすべったはずみではあるが、全体として、あの金毛のそばかすのあるピオニェール小僧が、はじめっから伸子たちの警戒と油断とが等分に綯い合わされた神経の波に応じて絶えざる緊張で演技をつづけとうとう最後のチャンスで獲物をせしめた。