Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
「人間のアブノーマリティなんて、つくづく見ればどれもこれもあわれきわまったものなんだ」
「こっちにあるもので、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)になさそうなものっていうと、さし当りこんなところだね、そのほかにはあの広場の白い輪だ」
それはカール・リープクネヒト館の前の流血メーデーの記念のことだった。
こんな病的な女カフェーも、戦争まではなかったものにちがいなかった。伸子はその陰気でじめついたカフェーにかけていた三十分ばかりの間に、女たちが踊りながら伸子たちのわきを通りすぎて行くとき、とくにスーツの方の女が、意味ありそうな眼つきで素子を見、それからその視線を伸子の上へ流してゆくのに気づいた。しばらく何となくただそのねばっこい視線を感じていた伸子は、突然目がさめたように自分がワンピースを着ていて、素子の着ているものはスーツだ、という事実を発見した。そして、それはこの特殊なカフェーの中では偶然と見られるものでなくて、ここに集っている錯倒的な女たちには互の錯倒を見つけ合う一つの目じるしとなっている身なりだということに気づいたのだった。
伸子は、それに気づいたとき、自分がそう気づいたことを川瀬たちに気取られるのさえいやだった。