Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
とか何とか言ったのでしょう。
「お品さん、あまり気を揉んだものじゃないよ。解る時が来れば、自然に解るだろうから」
「それが親分、容易に解りそうもありません。徳三郎をやるんだって、実は親分への目付役――」
「えッ」
「父さんはあんまり親分のお心持を知らなさすぎます。昨夜も徳三郎に銭形のところへ行って、よく見張っているがいい、俺の眼を潰そうとしたのは、あの野郎の仕業に相違ない。証拠を掴んだら、すぐここへ帰って来い、その日のうちにお品と祝言させて、俺の名跡を継がせるから――ってこう言っていました、私は口惜しくって、口惜しくって」
お品はとうとう、シクシク泣き出してしまいました。夕づく陽を満面に浴びて、それはまた何という不思議な見物だったでしょう。
「お品さん、それくらいの事は俺も察した、――が、子が親の事をツケツケ言うものじゃない。善い悪いは別な話だ。黙って帰んなさるがいい」
「親分さん」
「解っているよ、お品さん。気が落着いたら遊びに来るがいい。お静も近頃は、お前さんの事ばかり噂しているよ」
「親分」
お品は平次の手で後ろへ向けられると、そのまま、袖に顔を埋めて、本所の方へ帰って行きました。