Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

「これは、銭形の親分さん、御苦労様で、――釜吉の野郎が、つまらない事を子分衆の御耳に入れたそうで恐れ入りました。私どもにしては、お願いしても見て頂きたいところですが、盗られた物もないところを、お出でを願ってはどうかと、実は御遠慮申上げておりました」

下へも置かぬあしらいです。

「娘師が身体の入らない穴を明けるなんて、滅多にない事だ、――悪い手口が流行らなきゃアいいが。ともかく、そこを見せて貰いましょうか」

「まだそのままにしてあります。小さくても穴を明けたのを放ってもおけませんから、今左官を呼びにやりましたが――」

主人の又左衛門はそんな事を言いながら、土蔵の裏へ案内してくれました。音に響いた廻船問屋で、土蔵は幾戸前もありますが、それは道を距てた河岸っ縁の荷庫で、貴重品を入れる土蔵というのは、家の裏に大きいのが一と戸前だけ、その裏へ廻ると、隣の物置とじめじめした路地を距てて、滅多に人の来るところではありません。

「おや、銭形の親分さん、お早うございます」

泥棒の拵えた穴の前に踞んで、頻りと中を覗いているのは、先ほど八五郎に事件を教えてくれた下男の釜吉です。