Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
僕たちはもう、忘れてしまいました。」にやにや笑いながら言って、僕のベッドの端に腰をおろし、僕にだけ聞えるように急に声を低くして、「実はね、これは僕の書いた英文なんです。きっと文法の間違いがあるだろうから、君に直してもらいたいんです。読めばわかるだろうが、どうもこの道場の人たちは、僕をよっぽど英語の達人だと買いかぶっているらしく、いまにこの道場へアメリカの兵隊が来たら、或いは僕を通訳としてひっぱり出すかも知れないんだ。その時の事を思うと、僕は心配で仕様がないんですよ。察してくれたまえ。」と言って、てれ隠しみたいにうふふと笑った。
「だって、あなたは本当に英語がよくお出来になるようじゃありませんか。」と僕は、便箋をぼんやり眺めながら言った。
「冗談じゃない。とてもそんな通訳なんて出来やしないよ。どうも僕は少し調子に乗って、助手たちに英語の披露をしすぎたんだ。これで通訳なんかにひっぱり出されて、僕がへどもどまごついているところを見られたら、あの助手たちが、どんなに僕を軽蔑するか、わかりゃしない。どうも、こんなに弱った事は無い。このごろ、それが心配で、夜もよく眠られぬくらいなんだ。