Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
マア坊は、あんな、よそよそしい叮嚀なお辞儀なんかするひとじゃないんだ。でも君には、竹さんの他のひとは、てんで問題じゃないんだから仕様が無い。
「お天気がいいから二階のバルコニイへ行って、話そう。いまはお昼休みだから、かまわないんだ。」
「君の手紙でみんな知ってるよ。そのお昼休みの時間をねらって来たんだ。それに、きょうは日曜だから、慰安放送もあるし。」
笑いながら部屋を出て、階段を上って、そのころから僕たちは、急に固くなって、やたらに天下国家を論じ合ったのは、あれは、どういうわけなんだろう。尊いお方に僕たちの命はすでにおあずけしてあるのだし、僕たちは御言いつけのままに軽くどこへでも飛んで行く覚悟はちゃんと出来ていて、もう論じ合う事柄も何もない筈なのに、それでも互いに興奮して、所謂新日本再建の微衷を吐露し合ったが、男の子って、どんな親しい間柄でも、久し振りで逢った時には、あんな具合に互いに高邁の事を述べ合って、自分の進歩を相手にみとめさせたい焦躁にかられるものなのかも知れないね。バルコニイに出てからも、君は、日本の初歩教育からして駄目なんだと怒り、
「小さい時にどんな教育を受けたかという事でもう、その人の一生涯がきまってしまうのだからね。