Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
竹さんはくすくす笑い出して、
「おおきに。」と言った。
和解が出来たのである。僕は竹さんの幸福を、しんから祈りたい気持になった。
「いつまでここにいるの?」
「今月一ぱい。」
「送別会でもしようか。」
「おお、いやらし!」
竹さんは大袈裟に身震いして、畳んだ着物をさっさと引出しにしまい込み、澄まして部屋から出て行った。どうして僕の周囲の人たちは、皆こんなにさっぱりした、いい人ばかりなのだろう。いま僕はこの手紙を、午後一時の講話を聞きながら書いているのだが、きょうの講話は、どなたが放送していらっしゃるか、わかりますか? およろこび下さい。大月花宵先生です。大月先生の当道場に於けるこのごろの人気はたいへんなものですよ。もう越後獅子なんて失礼な綽名では呼べなくなった。君が発見して、それから、二、三日は僕も我慢して誰にも言わずにいたが、とうとうマア坊にこっそり教えて、たちまち噂がぱっとひろがり、何せ「オルレアンの少女」の作者だという事で無条件に尊敬せられ、場長も巡回の時に、花宵先生に向って、いままで知らずに失礼しました、という意味のおわびを言ったくらいだ。
新館はもちろん、旧館の塾生たちからも、詩、和歌、俳句の添削依頼が殺到している有様だ。