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Japanische Klassiker mit Furigana

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パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme

Aozora Bunko

接待するのが、馬鹿らしくてたまらない。蹴球部の夏休みの合宿が、お流れになりそうだ、大事件だ、と言って興奮している。僕は、ことしの夏休みは合宿に加わらないつもりだったから、かえって好都合なのだが、大沢、松村の両先輩にとっては、楽しみが一つ減ったわけだから、不平満々だ。梶キャプテンが会計のヘマを演じて、合宿の費用を学校から取れなくなってしまったのだそうだ。松村殿は、梶を免職させなければいけないと、大いにいきまいていた。とにかく、みんな馬鹿だ。すこしも早く帰ってもらいたかった。

夜は、久し振りでお母さんの足をもんであげる。

「なにごとも、辛抱して、――」

「はい。」

「兄弟なかよく、――」

「はい。」

お母さんは二言目には、「辛抱して」と、それから「兄弟なかよく」を言うのである。

七月十四日。水曜日。

晴れ。七月十日から一学期の本試験がはじまっている。あす一日で、終るのだ。それから一週間経つと、成績の発表があって、それから、いよいよ夏休みだ。うれしい。やっぱり、うれしい。ああ、という叫びが、自然に出て来る。成績なんか、どうでもいい。今学期は思想的にもずいぶん迷ったから、成績もよほど落ちているかも知れない。