Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
よっぽど、石塚のおじいさんのところへ行って、あの小さい兄妹にお詫びをして来ようと思ったけれど、やはり行けなかった。大袈裟のような気がして、恥ずかしく、どうしても行けなかった。
あすは東京へ帰ろうと思う。兄さんに相談したら、兄さんも、そろそろ帰りたいと思っていたところだ、と言って賛成してくれた。
夕方、風呂からあがって鏡を見たら、鼻頭が真赤に日焼けして、漫画のようであった。瞼が二重になったり三重になったり一重になったり、パチクリする度毎に変る。眼が落ちくぼんだのかも知れない。運動しすぎて、却って痩せたのだ。ひどく損をしたような気がした。早く東京へ帰りたい。僕は、やっぱり都会の子だ。
四月八日。土曜日。
九十九里は晴れ、東京は雨。家へ着いたのは、午後七時半ごろだった。姉さんが来ていた。へんな気がした。「ついさっき、ちょっと遊びに来たの。」と姉さんは澄まして言っていたが、後で木島さんは、うっかり、おとといの晩から来ているのだという事を僕たちに漏してしまった。姉さんは、どうしてそんな不必要な嘘をつくのだろう。何かあるのかも知れない。とにかく疲れて、僕たちは風呂へはいって、すぐに寝た。