Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
」
「そう思う?」姉さんは、うれしそうな顔をした。
「そうさ。心配しなくていいぜ。このごろ兄さんと毎晩おそくまでお酒を飲み歩いている相手は誰だか知ってるかい? 鈴岡さんだよ。大いに共鳴しているらしい。しょっちゅう、鈴岡さんから電話が来るんだ。」
「ほんとう?」姉さんは眼を大きくして僕を見つめた。その眼は歓喜に輝いていた。
「当り前じゃないか。」僕は図に乗って言った。「鈴岡さんはね、毎朝、尻端折して、自分で部屋のお掃除をしているそうだ。そうしてね、俊雄君が、赤いたすきを掛けてご飯の支度さ。僕は、その話を兄さんから聞いて、下谷の家をがぜん好きになっちゃった。でも、坊やだけは、よしてくれねえかな。」
「あらためます。」姉さんは浮き浮きしている。「だって鈴岡がそう言うもんだから、私までつい口癖になって。」僕には、おのろけのように聞えた。けれども、それをひやかすのは下品な事だ。
「僕も悪かったし、兄さんだって、うっかりしてたところがあったんだ。叔母さん、ごめんね。さっきはあんな乱暴な事ばかり言って。」と叔母さんの御機嫌もとって置いた。
「それぁ私だって、まるくおさまったら、これに越した事は、ないと思っていたさ。