Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
」
「風邪なんて、忘れちゃったよ。僕は、きょう目黒へ行って来たんだよ。」
「学校を、さぼったな。」
「学校の帰りに寄って来たんだよ。姉さんがね、兄さんによろしくって言ってたぜ。」
「聞く耳は持たん、と言ってやれ。進も、いい加減に、あの姉さんをあきらめたほうがいいぜ。よその人だ。」
「姉さんは、僕たちの事を、とっても思っているんだねえ。ほろりとしちゃった。」
「何を言ってやがる。早く寝ろ。そんなつまらぬ事に関心を持っているようでは、とても日本一の俳優にはなれやしない。このごろ、さっぱり勉強もしていないようじゃないか。兄さんには、なんでもよくわかっているんだぜ。」
「兄さんだって、ちっとも勉強してないじゃないか。毎日、お酒ばかり飲んで。」
「生意気言うな、生意気を。鈴岡さんにすまないと思うから、――」
「だから、鈴岡さんをよろこばせてあげたらいいじゃないか。姉さんは、鈴岡さんを、ちっともきらいじゃないんだとさ。」
「お前には、そう言うんだよ。進も、とうとう買収されたな。」
「カステラなんかで買収されてたまるもんか。チョッピリ、いや、叔母さんがいけないんだよ。叔母さんが、けしかけたんだ。