Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
何しろ、たいへんな人気だ。越後獅子の説に拠ると、「あの子の母親は、よっぽどしっかりした女に違いない」という事である。或いは、そうかも知れない。大阪の生れだそうで、竹さんの言葉には、いくらか関西訛りが残っている。そこがまた塾生たちにとって、たまらぬいいところらしいが、僕は昔から、身体の立派な女を見ると、大鯛なんかを思い出し、つい苦笑してしまって、そうして、ただそのひとを気の毒に思うばかりで、それ以上は何の興味も感じないのだ。気品のある女よりも、僕には可愛らしい女のほうがよい。マア坊は、小さくて可愛らしいひとだ。僕は、やっぱり、あのどこやら不可解なマア坊に一ばん興味がある。
マア坊は、十八。東京の府立の女学校を中途退学して、すぐここへ来たのだそうである。丸顔で色が白く、まつげの長い二重瞼の大きい眼の眼尻が少しさがって、そうしていつもその眼を驚いたみたいにまんまるく※(「目+爭」、第3水準1-88-85)って、そのため額に皺が出来て狭い額がいっそう狭くなっている。滅茶苦茶に笑う。金歯が光る。笑いたくて笑いたくて、うずうずしているようで、なに? と眼をぐんと大きく※(「目+爭」