Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
色気を捨てる事ですね。詩三百、思い邪無し、とかいう言葉があったじゃありませんか。天真爛漫を心掛けましょう。こないだお隣りの越後獅子に、
「僕の友だちで、詩の勉強をしている男があるんですが、」と言いかけたら、越後は即座に、
「詩人は、きざだ。」と乱暴極まる断定を下したので、僕は少しむっとして、
「でも、詩人は言葉を新しくすると昔から言われているじゃありませんか。」と言い返した。越後獅子は、にやりと笑って、
「そう。こんにちの新しい発明が無ければいけない。」と無雑作に答えたが、越後も、ちょっと、あなどりがたい事を言うと思った。賢明な君の事だから、すでにお気づきの事と思いますが、どうか、これからは、詩の修行はもとより、何につけても、君の新しい男としての真の面目を見せて下さるよう、お願いします。なんて、妙に思いあがった、先輩ぶった言い方をしましたが、なに、竹さんなんかの事は気にするな、というだけの事なんだ。勇気を出して、当道場を訪問して、竹さんをひとめ見るといい。現物を見ると、君の幻想は、たちまち雲散霧消する。何せもうただ立派で、そうして大鯛なんだからね。それにしても君は、ずいぶん竹さんに打ち込んだものだね。