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Japanische Klassiker mit Furigana

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パンドラのはこ

パンドラの匣

太宰 治

Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme

Aozora Bunko

「血筋がいいのね。ひばりが来たら、道場が本当に、急にあかるくなったわ。みんなの気持も変ってしまった。あんないい子を見たことが無いって、竹さんも言ってた。竹さんはめったに他人の噂なんかしないひとなんだけど、ひばりには夢中なのよ。竹さんだけでなく、キントトだって、たまねぎだって、みんなそうなのよ。でも塾生さんたちにいやな噂を立てられて、ひばりに迷惑がかかるような事になるといけないから、みんな気をつけて、ひばりに近寄らないようにしているのよ。」

僕は苦笑した。けちくさい愛情だと思った。

「そいつぁ、敬遠というものなんだ。好きなんじゃないんだ。」

「あら、あんなこと。」マア坊は僕の背中を軽く叩いて、その手をそのままそっと背中に置いた。「あたしは違うのよ。あたしは、ひばりをちっとも好きでないの。だから、こうして二人きりで話したってかまわないのよ。思い違いしないでね。あたしは、――」

僕はマア坊の傍からそっと離れ、

「せいぜい、つくしと文通するさ。僕は、はっきり言うけど、つくしの手紙の下手さには呆れた。」

「知ってるわ。下手な手紙だからお見せしたんじゃないの。いい手紙だったら、誰が見せるもんか。