Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

黒人オセロは、イヤゴーの讒言によって、妻デズデモナを殺しますが、後に邪推に過ぎなかったことがわかると、悔恨のあまり自殺しました。尤も同じ不具者でも、殺人狂にまでなったものは、たとい嫉妬によって人を殺し、邪推であったとわかっても、オセロのように後悔しないのですが、それ程強い犯罪性のないものには、多少の悔恨の念は残って居る筈です。私の今申し上げて居る男は、後に発狂してしまって、彼が殺人罪を犯すに至った(いや、厳密にいえば、殺人を果して彼が行ったかどうかさえわからぬのですが)その心的経路を知るに由ありませんけれど、周囲の事情から察して、恐らく、嫉妬のために殺人を行い、悔恨のあまりに発狂したと見るべきでして、而も、頑強に白状することを拒みとおしたのであります。

その男が何という名で、何処に生れたものであるかということは今以てわかりません。殺された女は、ある人の妾で、女中と二人、浅草田町に小ぢんまりした家に住んで居りました。女中がその家に雇われたのは半年ほど前で、妾になった女も、女中の来る一週間前から、其処に家を持ったのだそうで、女中は、女が、その以前、何処に住って何をして居たのか少しも知りませんそうでした。